2026.08.25 / ぶち上げインタビュー

【経営者インタビュー】「立つ、ではなく断つ」——元ラグビー選手が飲食店×コミュニティ×イベントで"心が動く体験"をつくる。株式会社プレイフルズ・李智栄さん

「立つ、ではなく断つ」——元ラグビー選手が飲食店×コミュニティ×イベントで"心が動く体験"をつくる。株式会社プレイフルズ・李智栄さん

大阪・難波の路地裏にある「2次会BAR」。カウンターの向こうに立つ李智栄さんは、かつて日本ラグビートップリーグの舞台に立ち、U20日本代表にも選ばれた元プロラグビー選手だ。 現在は株式会社プレイフルズの代表として、飲食店経営、朝活コミュニティ「HAYANE」大阪代表、そしてイベントプロデュースという三本の事業を並走させている。以下、李さんと表記する。 大阪・東大阪で在日韓国人3世として生まれ育ち、朝鮮学校で自らのアイデンティティと向き合った少年時代。中学からラグビーに打ち込み、京都産業大学で副将を務めたのちNTTドコモレッドハリケーンズに加入。しかしチームの経費縮小という不可抗力の中で現役引退

この記事の要点

  • 01それこそ何かに向かって目標を立てて、目的を持って進んでいる人たちが集まっている、前向きなコミュニティかなと思います。
  • 02李さん:それで言うと、ラグビー日本代表を目指してやってたんですけど、それを辞めるって決断した時は、決断そのものは意外とあっさりしてたんですけど、やっぱりその決断をする、断つっていうことを決める時は結構大変でした。
  • 03まだ今どちらかというと個人事業主というか、マインド的にはそっち寄りなんで、もっともっと会社組織として人と向き合っていくっていうのに今挑戦しているフェーズです。

※ 人生ぶち上げch編集部が本文をもとに整理した独自の要約です。

難波のバーから朝活まで。3つの事業で「心に残る体験」をつくる

まずは事業内容から伺いました

——現在、どのような事業を展開されているんですか?

李さん:今、株式会社PLAYFULSっていうのをやってるんですけど、ミッションが「人生を豊かにする、心に残る体験を作る」っていうところで活動してます。主な事業は3つで、1つは飲食店。難波で「2次会BAR」というバーをやっているのと、2つ目がコミュニティですね。朝活コミュニティ「HAYANE」っていうのをやってます。3つ目がイベント事業。朝活フェスっていうイベントを今年やるんですけど、そういったイベントプロデュースをやってます。

——「HAYANE」にはどんな方が所属されているんですか?

李さん:個人事業主が一番多いですね。次に会社員。それ以外だと公務員や士業の方など、ほとんどが紹介で入ってきてくれます。それこそ何かに向かって目標を立てて、目的を持って進んでいる人たちが集まっている、前向きなコミュニティかなと思います。

在日韓国人3世として。朝鮮学校で見つめた「自分たちは違うんや」という感覚

幼少期からラグビーとの出会いまで

——生まれ育った環境について教えてください。

李さん:大阪の東大阪という街で生まれ育って、僕は在日韓国人3世なんで、そこで生まれました。保育園の時はすごいヤンチャな子やったらしくて。日本の保育園、幼稚園に通って、その後小学校から朝鮮学校に通うことになります。

朝鮮学校に通った時は、僕は全く自分が朝鮮人っていうことも意識してなかったんですけど、やっぱり周りの学校内も日本語禁止ですし、朝鮮語を使って授業を受けるっていうところで、自分たちは他の学校、日本の学校とは違うんやっていうことをちょっと経験して。そのまま、自分たちが日本の中でアイデンティティっていうのをすごい小学校の時から考えるような、そんな幼少期を過ごしました。

——スポーツはいつ頃から始められたんですか?

李さん:小学生の頃はサッカーやってたんですけど、朝鮮学校もレベルが高くて、中学生はちょっとレギュラーになれないなと思って、中学からはラグビー部に入って。それからずっとラグビーをしていました。今も草ラグビーみたいな感じで続けてます。

高校でいうと、高校2年生から試合に出てて、高3でもずっとレギュラーやったんですけど、大阪の国体選手に選ばれた時にレギュラーではなかったというのが悔しかったです。ただ大阪がそのまま優勝したので、その時のトップの選手たちと一緒にできたっていうのもしっかり持ち帰って、やり返そうと。それでU20日本代表に選ばれて、そこでちょっと見返したっていうのも自負はあります。

「低い会費は、結局スクリーニング」。人を選び抜くコミュニティ運営の哲学

誰でも入れる場所ではない、という選択

——「HAYANE」の月会費はかなり抑えられているそうですね。その理由は?

李さん:そこはまあ、低くて別に高くても、僕もBNIとかいろいろ会員入ってましたけど、低い、低いって結局スクリーニングやと思ってるんですけど。そのいろんな人が入ってくるっていうところは面接でカバーしてるんで、別にHAYANEでめっちゃ儲けようというよりは、何人か面白いことみんなでやりたいねっていう、コミュニティでやりたいねっていうのがまず根本にあるので。

「心が動く体験で、人と人が繋がる」。事業の根っこにあるミッション

なぜ、飲食店とコミュニティとイベントなのか

——事業の根底にある想いを教えてください。

李さん:ミッションのところが、人生を豊かにする、心に残る体験を作るっていうのを今活動の軸にしてます。ビジョンでいうと、心が動く体験で人と人が繋がって毎日が楽しみになる、そんな社会を作るっていうのを掲げてるので、まずは心が動く体験、感動と、人が繋がるっていうリアルのところをもっともっと追求していきたいなとは思ってます。

——やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

李さん:目標を立ててそれを成し遂げる、達成する瞬間が一番やりがいあるなと。今は10月10日に大阪・梅田で1000人規模のイベントを目指しているのもありますし、HAYANEでいうと、コミュニティメンバーの場所だったりとか、メンバーのマッチングをもっとできるように、日本一朝活といえば僕たちHAYANEってなるぐらい動いてるので、今現時点でいっぱい動いてるって感じですね。

チームの経費縮小、そして現役引退。「断つ」と決めた日

ビジネスマンとして一番つらかった経験

——会社経営者として一番つらかったご経験はありますか?

李さん:それで言うと、ラグビー日本代表を目指してやってたんですけど、それを辞めるって決断した時は、決断そのものは意外とあっさりしてたんですけど、やっぱりその決断をする、断つっていうことを決める時は結構大変でした。

理由が結構不可抗力だったなって思うことも多いんですけど、今思ったら自分で招いてる部分もあるなとも思います。チームの方針で、僕たちのチームを弱くするって決めたんで、ドコモでやってたんですけど、経費を縮小するっていう風に決まって。もうそんなチームで日本代表出るわけもないし。そのチームがやっぱりお金が出ませんってなって、その時はもう結構、納得はしてなかったですね。

リスクの話しか出てこなかった飲食店経営。「成立すればリスクじゃない」

ラグビー選手から経営者へ

——引退後、なぜ飲食店から始めようと思ったんですか?

李さん:大学の時から独立はしたかったんですけど、なかなか自分が何を独立したらいいかわからず。ドコモに入って3年目くらいの時に、AMAPという、アスリートだけの自分を知る学校みたいなところに自己投資を初めてして、そこですごい自分がきっかけをもらったというか、自分がどこでやっていけばいいのかっていう軸が明確になって。その中で、ずっと夢だった飲食店からスタートしたっていうのは大きいですね。

経営が落ち着いたら飲食店やりたいなって思ってて。なんで飲食店なのって聞かれた時にリスクの話しか出てこなくて。でも、そのリスクも成立したら別にリスクじゃないよっていうところに落ち着いたから、そこからスタートしようかっていう感じです。

「まだマインドは個人事業主」。組織として人と向き合う挑戦

経営者としての今の課題

——今、経営で苦戦している部分はありますか?

李さん:結構もう、人に頼る、人に恵まれて生きてきてる実感があるんで、そこはうまくいってるところ。逆に苦戦してるところでいうと、もっと人を愛することというか、一緒にやっていくっていうリスペクトの部分。今も現在進行形で悩んでるというか、楽しんでるというか。まだ今どちらかというと個人事業主というか、マインド的にはそっち寄りなんで、もっともっと会社組織として人と向き合っていくっていうのに今挑戦しているフェーズです。

内製化とかマニュアル化がなかなかできてないんで、そこを今ちょっと取り組んでいるところです。他の人に振ることも苦戦してるんですけど、任せてくださいって言ってくれる人が多いんで、そこをどんどん頼りながら進めていきたいと思ってます。

ラグビーで学んだ、チームづくりの本質

一番成長できた部分

——ラグビーを通して一番成長できたことは?

李さん:ラグビーでいうと、いっぱい学ばせてもらってるな、と。自分にできないことを、自分の役割っていうのを100パーセント発揮して、一つの目的に向かっていくっていうチーム作りのところではすごい学ばせてもらったなと思ってます。

10月10日、梅田に1000人。次に見る景色

これからの展望

——今後、目指している方向性を教えてください。

李さん:ビジョンのところでお伝えした通り、心が動く体験で人と人が繋がって毎日が楽しみになる、そんな社会を作るっていうのを掲げてるので、まずは心が動く体験、感動と、人が繋がるっていうリアルのところをもっともっと追求していきたいなとは思ってます。

個人としては、常に自分がやりたいことに挑戦するような、そんな人生だったら、ずっと死ぬまで挑戦していたいなとは思ってます。

読者へのメッセージ「不安があっても、まず踏み出してほしい」

——最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。

李さん:結構、何かを始める前って不安が大きいと思うんです。でも、そんなときは、実際にやっている人に話を聞いてみるのも一つの方法だと思いますし、僕たちのコミュニティも、その選択肢の一つになれたら嬉しいです。

HAYANEは、出会いをすごく大切にしているコミュニティです。実際に、これまでコミュニティに入ったことがない人もたくさん参加してくれています。

だからこそ、初めてコミュニティに参加する方にも、すごくおすすめできる場所だと思っています。

「ちょっと興味はあるけど、入るのは不安」という方も、入る前の相談だけでも大歓迎です。まずは気軽に話を聞きに来てください。

そして、これまで関わってくださった方々にも、少しずつでも恩返しができるように、これからも頑張っていきたいと思っています。

ぜひ、勇気を持ってワクワクすることに一歩踏み出してもらえたら嬉しいです。

会社名:株式会社プレイフルズ

設立:2025年09月26日

代表:李智栄

事業内容:飲食店経営(2次会BAR/難波)、朝活コミュニティ「HAYANE」大阪代表、イベントプロデュース(朝活フェスほか)

所在地:大阪府大阪市

取材:河本龍真 文:佐藤大遥(株式会社One Rep)

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