2026.10.12 / ぶち上げインタビュー

【経営者インタビュー】「お金があると、僕はダメになる」——3度「死のう」と思った男が、仲間の夢を"反響"させるまで。株式会社DREAM&EFFECT・仲田真朗さん

「お金があると、僕はダメになる」——3度「死のう」と思った男が、仲間の夢を"反響"させるまで。株式会社DREAM&EFFECT・仲田真朗さん

「三回は、死のうと思ったんで」 青森の母子家庭に生まれ、小学5年で東京・港区へ。荒れた10代、16歳での母との決別、19歳で出会った営業の世界、21歳での独立。株式会社DREAM&EFFECTを率いる仲田真朗さんの半生は、そう一言で片づけてしまうのがもったいないほど、起伏に富んでいる。 訪問販売・ルート営業を主軸に、営業コンサルティング、サウナドリンクなどのものづくり事業までを手がける多角経営の会社。月収60万〜100万円を稼ぐ営業マンを次々と生み出し、いまや代理店・個人事業主・インターン・社員を合わせて38名の組織を束ねる。しかし、その道のりは栄光ばかりではなかった。会社は何度も潰れかけ、キ

この記事の要点

  • 01仲田さん:僕、訪問販売を19歳からやっているんですけど、この10年で時代がものすごく変わったなと思っていて。
  • 02仲間がいずれ戻ってきたときに、戻ってこれる環境を作りたいなと思って、「人生が仕事」っていう方向に変わったんです。
  • 037月31日に全体会をやって、ビジョンを「関わった人が、きっかけになる場を作る」に決めました。

※ 人生ぶち上げch編集部が本文をもとに整理した独自の要約です。

「はじめまして、何か買ってください」ではない——飛び込まない営業

——まず、いまの事業について教えてください。

仲田さん:メインは訪問販売・ルート営業です。ガスを使っているお客様に、電気とガスのセットをご提案する営業ですね。

あとは通信の光回線のWi-Fiの営業を東北で動かしていたり、自社の営業ノウハウを他社に提供する営業コンサル、サウナドリンクや歯ブラシといったものづくり事業もやっています。

——ルート営業に特化しているのは、なぜですか。

仲田さん:僕、訪問販売を19歳からやっているんですけど、この10年で時代がものすごく変わったなと思っていて。昔って、家をぶっ壊して修理を売るとか、金・プラチナを安く買い取るとか、そういう営業が世の中に悪いイメージを残しちゃったんですよ。

僕にもそういう話はたくさん来ました。でも、詐欺をしたいわけじゃない。お客さんを本当によくしたいっていう気持ちがあるので。だったら、しっかり理解してもらえるルート営業に絞ろう、と。そう決めています。

インターン生でも、1日3〜4件

——なぜ、そんなに獲得できるんでしょうか。

仲田さん:ニチガスのガスを使っているお客様が、いま166万世帯あるんですよ。そのうち電気とガスをセットにしているのが40万世帯で、まだ126万世帯がセットにしていない。

なので既存のお客様の元にご訪問して、商品のご提案をさせていただいています。

仲田さん:通信のほうもチラシを投函して、連絡が来たお客さんにしか行かない反響営業です。いきなりピンポンを押さない。だから未経験でも始めやすくて、インターン生でも1日3件から4件は取ってこれる。獲得までのフローが簡単なのが、うちの圧倒的な強みだと思っています。

「俺、ここに住む」——小5で見た東京タワーが、人生を180度変えた

——生い立ちから伺えますか。

仲田さん:出身は青森県の弘前市で、母子家庭でした。母は東京で仕事をしていて、僕は祖父母に育ててもらって。父の記憶は本当にないんです。

小学5年生までは青森にいて、自分で言うのもなんですけど、当時は結構頭が良かったんですよ。県の代表としてオーストラリアに行かせてもらったり、弁論コンテストを頑張ったり。

仲田さん:それが小5のとき、母に「東京の世界、一回見てみる?」って言われて。行ってみたら、母が六本木のタワーマンションに住んでいて、まあ本当に、めちゃめちゃ稼いでいる家庭で。青森のど田舎から出てきた僕は、目の前にギラギラの東京タワーがバチコンと見えて。「俺、ここに住む」「俺も人生勝った」って。もう180度、人生が変わった経験でしたね。

——金銭感覚も変わりましたよね。

仲田さん:青森ではお小遣いが最高500円だったんですよ。それが東京で、小6でジャスコに行くってなったら5万円もらって。100倍じゃないですか。「なんだこの一万円札は」「すごいことが起きてるな」って(笑)。地元が港区に変わって、そのまま過ごしていました。

港区で一番荒れた10代、そして「五百万よこせ」

——中学時代はどう過ごしていたんですか。

仲田さん:中学が六本木のど真ん中にある学校で、そこから本当に荒れました。港区の中で一番荒れた時代って言われたぐらい。お金はあるのに万引きするとか、自分たちで警察を呼んで鬼ごっこするとか、本当にクソみたいなことをやっていて。

母が精神を病んだり、いろいろあった時期でもありました。地元の先輩たちともつるんでいて、高校は全日制に入ったんですけど、2日で辞めて通信制に移りました。

——転機はいつだったんでしょう。

仲田さん:16歳ぐらいですかね。仲間がいずれ戻ってきたときに、戻ってこれる環境を作りたいなと思って、「人生が仕事」っていう方向に変わったんです。

当時、母には大学か留学に行ってくれと懇願されたんですけど、僕は嫌だと。「大学に500万かかるなら、その金をよこせ」と言って。現金で500万を持ってきてくれて、「これをもらったら縁を切るけど、どうする?」と。それで縁を切ったのが16歳です。

仲田さん:で、その500万を2ヶ月で使い切っちゃって(笑)。お金を全部なくして、そこからは六本木の隣のコンビニで夜勤、昼は解体の仕事をして、月60〜70万ぐらい稼いでいました。寝る間もなかったですね。

「お前、営業向いてるだろ」——19歳、街で声をかけられて

——営業の世界に入ったきっかけは。

仲田さん:19歳のとき、六本木を歩いていたら、いまもお世話になっている先輩が急に声をかけてきて。「お前、営業向いてるだろ」「社長になる気ないか?」って。知らない人だったんですけど、「乗ります」って返事をして(笑)。

そこでベンチャー企業に出向して、NHKの受信料の仕事を始めたのが19歳でした。

——最初から結果は出たんですか。

仲田さん:誰にも負けたくなくて、入社する前に、SNSで受信料営業をやっている人を探したんです。大阪にいるって分かって、夜行バスで週3ぐらい通って、入る前に誰よりも勉強しようと。

それでも入社1ヶ月目は2位で。悔しくて、2ヶ月目からはずっと1位を取り続けました。最年少・最短で役職を取って、営業チームが10人だった会社が、僕が辞める頃には200人前後になっていて。70人ぐらいの組織を持たせてもらいました。

仲田さん:ただ、組織としてはかなり利益を出していたのに、当時の給料は40万もなかったんですよ。それが結構悔しくて。好きだった先輩が「会社を辞める」って言ったので、「じゃあ僕も辞めます」と。そしたら周りもついてきてくれて、21歳で「じゃあ会社を作るか」と。それが始まりでした。

21歳で独立——月300万を使う日々と、最初の転落

——社名にはどんな想いを込めたんですか。

仲田さん:株式会社DREAM&EFFECT。僕自身、そんなに「社長、社長」という気質でもないと思っていて。「夢をエフェクト=反響させていく」、みんなの夢を叶えられる会社にしたいという意味を込めました。21歳のときですね。

——独立後は、一気に稼いだと。

仲田さん:山形で受信料のコンサル業務を始めたら、それまで月40万ぐらいだった生活が、月500万ぐらい毎月キャッシュで使える感じになって。仙台の国分町で、ヴィトンのカバンを持って、キャバクラで毎月300万ぐらい使う、みたいな(笑)。「DREAM&EFFECTって嘘だろ」ってぐらい、自分にお金を使っていた時期でした。

——でも、そこから崩れていくんですね。

仲田さん:23歳ぐらいのとき、役員が辞めたり従業員がいなくなったりして、一回会社が潰れそうになって。キャッシュがゼロになって、従業員に給料を払うか家賃を払うかの二択になったんです。

家賃を選んだら、ほとんどの人間が辞めてしまって。「もうやっていけないな」と思ったのが、実は1回目に死を考えたときでした。それでも残ってくれた仲間がいたので、「残ってくれる限り続けよう」と。

「死んで保険金を出した方が楽かな」——コロナ、本当のどん底

——2度目の、そして本当のどん底は。

仲田さん:コロナですね。うちは訪問販売がメインだったので、全部の仕事が止まって。借金がものすごい額に膨れ上がって、手元のキャッシュもショートして。

当時、上の子が1歳で、もう一人はお腹に娘がいて、会社にお金が全部なくなって、従業員も全員いなくなるという状況で。「死んで保険金を出した方が楽かな」とか、本気で考えていました。

——そこで、支えになった人がいたと。

仲田さん:全員と面談したんですよ。「24時間、俺と無料で働くか、俺の知り合いの会社に行くか」って。ほとんどが「知り合いの会社を紹介してください」と言う中で、いまのナンバーツーを務めている彼だけが「何言ってるんすか、やりますよ」って。

「給料も渡せないけど」と言ったら、「僕の貯金、全部渡します」って言うんです。「いくらあるの?」って聞いたら「10万円です」って(笑)。「10万じゃ何もできねえよ」って言いながら、こいつすげえなと思って、もう一回頑張ろうと。

仲田さん:そこからは2人で、出前館と警備員を朝から晩までやりました。会社の社長をやりながら、時給1,000円の警備員をやって。借金は600万、700万じゃ聞かないぐらいあったと思います。

でも3ヶ月後、いい仕事が降りてきて、そこで一気に全部回収して、借金を返して元に戻したんです。

サウナで「整う」を知った日

——サウナ事業のきっかけも、この時期だとか。

仲田さん:どん底で病んでいたとき、先輩から「一回サウナ行くぞ」って言われて。「お金ないですけど」と言いながら連れて行ってもらったら、「整う」を初めて知って。その瞬間、全部の嫌なことを忘れられたんですよ。「こんないいことがあるんだ」って。

そこからサウナにものすごく救われて。だから、感謝の意味も込めて、いまサウナドリンクの事業をやっているんです。

「金があると、僕はダメになる」——再起と、38人の仲間

——一度は落ち着いたのに、再び本気になったのはなぜですか。

仲田さん:コロナから立ち直って、月100〜200万は使える状態に戻ったとき、正直、満足しちゃった自分がいたんです。「人を増やしたから失敗したよね」って思い込んで、2年ぐらい3人でやっていて。

でも、そこであることに気づいて。「金があると、僕はダメになるな」って。お金があると満足しちゃう自分がいる。だったら事業投資でぶん回すかと。今年の3月ぐらいに、もう一回本気でやろうと決めました。

——そこから一気に組織が拡大したそうですね。

仲田さん:思い立ってから、いろんな会社や昔の部下にバーっと連絡して、「もう一回本気でやります」と。1ヶ月目で25人ぐらい集まって。

3人だった組織が、いまは代理店・個人事業主・インターン・社員を合わせて38人になりました。年内に60人、来年150人にしたいと掲げています。お金がないのに人を増やしているので、知り合いの社長には「お前はバカだ」って言われるんですけど(笑)。

——待遇も、かなり手厚いと伺いました。

仲田さん:月収100万を稼いでいる子が2人いて、平均でも60万ぐらいは稼いでいます。10時から18時までの稼働で、直行直帰、交通費も完備。家賃手当は最大4万円、サウナ手当もあります。

社員は最低28万スタートで、手当を入れれば33〜34万から。インターンでも月8日で20万稼ぐ子がいます。うちは結構お金を渡している方だと思うので、みんな稼げる環境にはなってきていますね。

——利益を、そこまで社員に還元する理由は。

仲田さん:正直、僕のお金はもうどうでもよくて。みんなに言ったんですよ、「一人ずつ、俺にお小遣い10万円くれ」って。100人いれば数千万になるから、俺はそれでいいと。

7月31日に全体会をやって、ビジョンを「関わった人が、きっかけになる場を作る」に決めました。一番大切なのは、挑戦と仲間。自分の子だと思っている従業員たちを集めて、キャンプ場を貸し切って、それを見ながら酒を飲む時間が、キャバクラに行くより幸せだなって。そう思えてから、気持ちがすごく楽になりました。

「関わった人が、きっかけになる場を作る」——見据える未来

——今後の展望を教えてください。

仲田さん:正直、会社としての展望は、そんなにないんですよ。ビジョンがバチッと決まったので。

「ドリームアンドエフェクトの仲田真朗に出会えて、人生が変わりました」って人を、何人作れるか。それが僕のビジョンです。来年で関わる人を最低150人、目標は300人。年商はあまり気にしていません。みんなが楽しく、「関わってよかった」と言ってくれる会社になれたらいいなと思っています。

仲田さん:来年は月商5,000万ぐらいにしたいなとは思っています。いまは月1,200万ぐらいですね。生活は去年よりずっと質素になりましたけど、売上はむしろ上がっていて。夜ご飯を食べたら、あとはずっと仕事のことを考えて、打ち合わせを回している。そういう毎日です。

「難しいほど、達成したとき楽しい」——くすぶる若者へ

——最後に、一歩を踏み出せずにいる若い人へメッセージを。

仲田さん:僕が一番大切にしているのは、挑戦し続けることなんで。とにかくチャレンジして、失敗の数が多いほど、人生って楽しくなると思っていて。

よくゲームで例えるんですけど、「はい、クリアしました」っていうゲーム、誰がやりたいんだって話じゃないですか。難しいほど、達成したときに楽しくなる。せっかく一回の人生なんで、諦めずに進んでいくだけです。やってみた方がいいんじゃないかなと思います。やってみてください。


会社概要

会社名:株式会社DREAM&EFFECT

代表:仲田 真朗

事業内容:訪問販売・ルート営業(日本ガスの電気・ガスのセット営業、光回線のWi-Fi営業)、営業コンサルティング、サウナドリンク等のものづくり事業


取材・文:黒澤優一(株式会社One Rep)


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