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ノウハウ

採用動画で入社前後のミスマッチを減らすには

採用した社員が入社後すぐに退職してしまう場合、募集条件だけを見直しても同じ問題が繰り返されることがあります。採用担当者は、候補者が入社前に何を理解し、何を想像で補っていたのかに目を向け、情報の伝え方を見直す必要があります。ここでは、動画を通じて仕事の実態を正しく伝えるための視点を整理します。

退職の理由と、入社前の説明を照らし合わせる

早期離職の理由は一つではありません。仕事内容、上司との人間関係、働き方、本人の個人的な事情などを切り分け、採用担当者は、動画で補える情報不足と、職場環境など別の対応が必要な問題を分けて考えます。

そのうえで、退職者から「思っていた仕事と違った」という声が上がっているなら、入社前に伝えていた説明内容を確認します。求人票に記載していたかという事実だけでなく、候補者がその内容をどのように受け取っていたかが重要です。企業側と候補者とで、同じ言葉からまったく別の職場環境を想像していることもあります。

抽象的な魅力を、具体的な仕事の場面に置き換える

「成長できる」「風通しがいい」「裁量が大きい」といった言葉の意味は、会社によって異なります。社員に任せる業務の範囲、相談できる相手の存在、失敗したときのフォロー体制まで伝えなければ、候補者にとって具体的な判断材料にはなりません。

動画を活用すれば、社員が同僚に相談する場面や、自分で判断して仕事を進める場面をそのまま視聴者に見せられます。社員本人が何を考えて行動しているかもインタビューなどで合わせて伝えることで、企業が掲げる理念や言葉と、日常の業務実態がつながります。

仕事の細かなニュアンスを映像で伝えるという説明。
仕事の細かなニュアンスを映像で伝えるという説明。 出典:YouTube採用最高ch 4:11

仕事の良いところと難しいところを、あわせて伝える

仕事の魅力だけを伝えると、候補者は業務の大変さを知らないまま入社する可能性があります。業務が忙しい時間帯、新しく覚えるべきこと、目標に届かないときの悩みも、候補者が仕事を正しく理解するための大切な情報です。

ただし、業務の負荷が高い場面を見せるだけでは、候補者に不安が残ってしまいます。周囲の社員がどのように支援しているかや、本人がどう工夫して乗り越えているかもあわせて伝えます。大変さを美化するのではなく、候補者が「自分に合う環境かどうか」を自分で判断できる情報を提示することが大切です。

面接の前後に動画を活用し、候補者の受け止め方を確認する

採用動画は採用サイトに掲載するだけでなく、面接前の案内メールなどでも活用できます。面接の場で採用担当者が「動画のどの場面が気になりましたか」と質問すると、候補者が大切にしている条件や不安に感じている点を把握しやすくなります。

動画を見せたからといって、候補者の不安がすべて解消されるとは限りません。むしろ、候補者からの質問が具体的になることに動画活用の意義があります。採用担当者は、答えにくい質問に対しても丁寧に対話し、動画で伝えた内容と実際の現場にずれがないかを確認します。

応募人数だけでなく、入社前後の認識のずれを記録して検証する

採用活動を検証する際は、応募数、選考への移行数、内定承諾数、そして入社後の社員の声を分けて確認します。採用担当者や動画の制作担当者は、動画の内容を変更した時期とそれぞれの数値を記録し、募集条件や採用経路の変更履歴もあわせて残しておきます。

採用費用を考える際は、求人広告の掲載費や人材紹介料だけでなく、面接や入社後の教育にかかる社内の工数も含めて把握します。自社で実際に発生している費用と採用課題を整理し、その課題のどの部分を動画で解決したいのかを決めることで、動画の企画がより具体的になります。

入社前後の認識を同じ項目で確認する

採用担当者は、面接で説明した内容と入社後に本人が経験した業務や環境について、同じ項目を用いて記録します。確認項目の例は以下のとおりです。

項目 入社前に確認すること 入社後に振り返ること
仕事内容 想像している一日の業務 実際に担当した業務との違い
支援体制 困ったときの相談相手 実際に相談できた相手と方法
難しい場面 負担や難しさの理解 想定していなかった難しさ

採用担当者は、退職や選考辞退の理由をすべて情報提供の不足によるものと決めつけず、待遇、人員配置、上司との人間関係なども確認します。そのうえで、動画を通じて事前に説明できる課題と、職場の環境そのものを改善すべき課題とを切り分けて対応します。

株式会社最強の活用事例では、応募者が社風を理解するための動画活用方法が紹介されています。自社で取り組む際も、動画を通じて候補者がどのような印象や情報を得たのかを、面談の場で確かめることが大切です。

自社の動画活用を相談する

One Repでは、企業の採用や集客の目的に合わせた動画の企画、制作、運用を支援しています。現在行っている情報発信の見直しや、最初の一本となる動画の企画からご相談いただけます。

動画活用について相談する

文・編集:One Rep編集部。関口楽の原稿をもとに、企業の動画活用について解説しています。

参考:同テーマの関口楽のX記事。