広告を出稿して再生数が増えた際、自然に視聴者から見つけてもらえる動画になったと判断していないでしょうか。広告による視聴と、検索やおすすめ機能からの自然な視聴では、視聴者が動画に触れるきっかけが異なります。目的と流入経路を分けて整理し、動画の効果を確かめることが重要です。
広告で動画を配信する目的を、最初に決める
商品を知ってもらうこと、Webサイトへ案内すること、問い合わせにつなげることなど、広告で何を達成したいかによって確認すべき指標は変わります。再生数だけを増やすことが目的なのかどうかも、あらかじめ確認しておきます。
広告による視聴が多いことと、自然流入で視聴者に選ばれていることは同じではありません。どちらが優れているかではなく、それぞれ異なる役割を持つものとして評価します。
合計の再生数を、流入経路ごとに分ける
動画全体の再生数だけを見ていては、どこから訪れた視聴者がどのように動画を見たのかが分かりにくくなります。広告、検索、おすすめ、外部サイトなどの流入経路を分け、目的に合った視聴が行われているかを確認します。
平均視聴時間などを比べる際も、動画の長さや視聴者が持つ前提知識の違いを考慮します。流入経路が変われば、同じ動画であっても各指標の数値が変わることがあります。

自社の集計結果から、一般的な法則へ飛躍させない
広告を使っていない動画の再生数が伸びていたとしても、その事実だけで「広告は役に立たない」と結論付けることはできません。動画のテーマや公開時期、対象となる視聴者層などの違いがあるためです。
複数の動画を比較する際は、どの動画を、どの期間で、どの指標で確認したのかを記録に残します。観察された数値の傾向と、その原因についての仮説を分けて捉えることで、次にどのような施策を試すかを判断しやすくなります。
配信量を増やす前に、動画内容や案内先との整合性を確認する
視聴者がどのような期待を持って動画を開き、その期待に動画がどう応えているかを確認します。動画から案内するWebページも、動画内で伝えた内容と一貫している必要があります。
広告費を増やすべきか、あるいは動画や案内先のページを改善すべきかは、視聴者がどの段階で離脱しているかによって変わります。表示回数が不足しているのか、内容が伝わっていないのか、次の行動への案内が分かりにくいのかを切り分けて検討します。
問い合わせまでの結果を、同じ条件で比べる
広告を運用する場合は、投じた費用、Webサイトへの訪問数、問い合わせ数などを対応させて記録します。自然流入についても、公開しただけで費用がかかっていないと捉えるのではなく、動画の制作や運用にかけた時間を把握します。
担当者は再生数に加えて、流入経路ごとのWebサイト訪問数や問い合わせ数を確認します。その整理を行うことで、担当者は広告と動画制作にどのように予算を配分するかを検討しやすくなります。
広告による視聴と自然流入を分けて比較する
動画の担当者は、同じ集計期間のデータであっても、広告による視聴と、検索やおすすめ動画からの視聴(自然流入)を分けて確認します。
| 記録する内容 | 広告による視聴 | 検索・おすすめ動画などからの視聴 |
|---|---|---|
| 視聴の条件 | 配信対象、広告形式、配信期間 | 流入元、動画公開からの期間 |
| 費用 | 広告費と関連する制作・運用費 | 制作・運用費の集計範囲 |
| 視聴後の行動 | 案内先ページの閲覧や問い合わせ | 案内先ページの閲覧や問い合わせ |
広告管理画面における表示・視聴の指標と、YouTubeアナリティクスにおけるインプレッション数は、同じ範囲を計測しているとは限りません。担当者はそれぞれの画面で指標の定義を確認し、同じ項目名に見える数値であっても単純に合算しないように注意します。
問い合わせの件数を比較する場合も、計測期間や対象ページ、重複件数の扱いをそろえて集計します。また、広告を配信した後に自然流入が増えた場合でも、配信前後の比較だけでその増加を広告の影響によるものだと断定はしません。
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文・編集:One Rep編集部。関口楽の原稿をもとに、企業の動画活用について解説しています。
